毎年、年末年始になると忠臣蔵の話題を見聞きする。それにあわせての刊行だろうか、山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、新潮新書で出されている。2012/11/20の発行だ。
ある程度の年齢の人であれば、忠臣蔵のアラスジくらいは知っているだろう。
忠臣蔵というと、かたき討ちを成し遂げた武士の考え方や精神性に、関心が集められてきた。アッパレとか賞賛する声が多いし、歌舞伎などでも、敵討ちを成し遂げた47士は英雄だ。今の世の中で、そんなことをやったら重大な犯罪になるわけだが、そのモノサシを当てはめてもしょうが...
続きを読む≫ 2012/12/28 11:16:17 メイン
数十人の武力集団による襲撃を隠密裏に計画し実行に移す。善悪を論じることは無意味だと思うが、実行するにはしっかりとしたプロジェクトマネージメントが必要なのは言うまでもない。成し遂げたということには敬意を払いたい。
忠義だ、武士道だと精神論だけで拍手喝采をされてしまっている忠臣蔵だが、キレイゴトだけで物事は実現できるわけがない。
山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、その困難なプロジェクトマネージメントのうち、予算計画、コスト管理、つまり、「金」の面に注目した本だ。
藩が取り潰され、城を引き渡す際の金の...
続きを読む≫ 2012/12/28 11:16:54 メイン
以前、新橋演舞場で、仮名手本忠臣蔵を見る機会があった。昼の部で道行までだったのだが。勿論、金の話は出てこないw
TVで時々、忠臣蔵を題材にした時代劇があるが、やっぱり金の話は、あんまりないw
いやぁ、これ、現代社会のビジネスのドラマのように、金の動き、プロジェクトマネージメントの角度から描いてみると、けっこう生々しいドラマになるんじゃないだろうか。
モノゴトを行う際に、理念、理想があることは重要なことだと思う。けれどやっぱり金もいるのだ。山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、忠義というキレイごとだけ...
続きを読む≫ 2012/12/28 11:17:31 メイン
最後に誤解のないように追記しておきたい。
キレイゴト、理念、理想だけでは、多くの場合、モノゴトは成し遂げられないと思っているが、これは、キレイゴトを否定しているわけじゃない。むしろ俺は、キレイゴトが一番大事だと思っている。キレイゴト、理念、理想、大義の類が何もないと、一時はうまくいくかもしれないが長くは続かないだろう。
両方が必要なのだが、なかなかこの両面を両立させるのは、困難だ。理想のためには金がいるからと、ともすれば、それだけが目的になってしまうことや、何かを一線を踏み越えてしまうことが、あ...
続きを読む≫ 2012/12/28 11:43:36 メイン
コラム「「忠臣蔵」の決算書を読んだ」に関する意見、感想、経験談を、Takominさんからいただきました。(2014/6/2)

「忠臣蔵」の決算書という本を読みました。この本は忠臣蔵の討ち入りにかかる費用をまとめた本で、総額費用がなんと700両=8400万円だそうです。しかもすごいと思ったのは大石内蔵助が、かかった費用を記載した会計帳簿をちゃんとつけさせていたという事で、意外と大石内蔵助って、几帳面だったの?いやいや結構細かいうるさい人だった?なんて思っちゃいました。金額を通して色々考えていくと...
Sakuyuさんから、コラム「「忠臣蔵」の決算書を読んだ」についての感想、意見、体験などをいただきましたの掲載します。(2014/6/12)

「『忠臣蔵』の決算書を読んだ」の記事を読みました。昔、何かの授業で少し習った記憶はあります。でも、この忠臣蔵についてお金の部分に注目するというのは面白い発想ですね。たしかに、何をするにもお金が必要ですが、昔の8400万円というのは、今以上の大金だったのだろうと思います。今まで私が勉強した中では、お金の話は出てこなかったのですが、重要なことですよね。綺麗事...
コラム「「忠臣蔵」の決算書を読んだ」について、Ryo Angelさんから意見、感想、経験談を寄せていただきました。(2015/5/19)

忠臣蔵はあの階段を転げ落ちるやつですよね?小さい時によくドリフでパロディにしたものを見ていました。敵討ち、今の時代で敵討ちをしても英雄になれるとなればあちらこちらで敵討ちだらけになりそうですね。でも敵討ちをするにあたって綿密な計画を立て、かなりの費用を用意して取り組んだ事はすごいですよね。本気さが伺えます。その本気さも47士の気持ちを盛り上げた1つになってい...
「「忠臣蔵」の決算書を読んだ」についてのMikiAkamiさんのコメント
忠臣蔵は年末になると、必ずと言っていいほどTVなどで放送され、配役など話題になることも多いですね。そう言えばお金のことは、何1つ知らないです。考えたこともなかったです。忠臣蔵は藩主の無念を晴らすために仇討ちをするという話しで、今ではあり得ない話しですけど、幼い頃から疑問だったのですが、忠臣蔵を通して何を訴えかけているのか、正直いまだに理解していない私がいます。人との絆、信頼関係、目的を達成するための執念なのでしょうか。

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