「忠臣蔵」と善悪

毎年、年末年始になると忠臣蔵の話題を見聞きする。それにあわせての刊行だろうか、山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、新潮新書で出されている。2012/11/20の発行だ。
ある程度の年齢の人であれば、忠臣蔵のアラスジくらいは知っているだろう。
忠臣蔵というと、かたき討ちを成し遂げた武士の考え方や精神性に、関心が集められてきた。アッパレとか賞賛する声が多いし、歌舞伎などでも、敵討ちを成し遂げた47士は英雄だ。今の世の中で、そんなことをやったら重大な犯罪になるわけだが、そのモノサシを当てはめてもしょうがない。そもそも現代社会で、上司からの悪口雑言、いやがらせ、パワハラに対して、金属バットで殴りかかれば、そりゃあまずいだろう。どんなに正当な主張を持っていても社会的に抹殺される。そのために敵を討とうなんて思わない。
喧嘩するならパワハラ裁判か、仕事上で蹴落とす、スキャンダルを探すなどなどが今の戦い方だよな。この戦い方なら味方になる人もいるかもしれない。この方法が人間としてwいいか悪いかではなく、現代の法律ではそれでやるしかない。
江戸期の法制度も異なるだろうし、人々の倫理観、善悪観は、今とはずいぶん違うというべきだろうな。

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毎年、年末年始になると忠臣蔵の話題を見聞きする。それにあわせての刊行だろうか、山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、新潮新書で出されている。2012/11/20の発行だ。 ある程度の年齢の人であれば、忠臣蔵のアラスジくらいは知っているだろう。 忠臣蔵というと、かたき討ちを成し遂げた武士の考え方や精神性に、関心が集められてきた。アッパレとか賞賛する声が多いし、歌舞伎などでも、敵討ちを成し遂げた47士
山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書
数十人の武力集団による襲撃を隠密裏に計画し実行に移す。善悪を論じることは無意味だと思うが、実行するにはしっかりとしたプロジェクトマネージメントが必要なのは言うまでもない。成し遂げたということには敬意を払いたい。 忠義だ、武士道だと精神論だけで拍手喝采をされてしまっている忠臣蔵だが、キレイゴトだけで物事は実現できるわけがない。 山本博文氏の「忠臣蔵」の決算書は、その困難なプロジェクトマネージメン
歌舞伎やドラマの忠臣蔵
以前、新橋演舞場で、仮名手本忠臣蔵を見る機会があった。昼の部で道行までだったのだが。勿論、金の話は出てこないw TVで時々、忠臣蔵を題材にした時代劇があるが、やっぱり金の話は、あんまりないw いやぁ、これ、現代社会のビジネスのドラマのように、金の動き、プロジェクトマネージメントの角度から描いてみると、けっこう生々しいドラマになるんじゃないだろうか。 モノゴトを行う際に、理念、理想があることは
キレイゴトと金
最後に誤解のないように追記しておきたい。 キレイゴト、理念、理想だけでは、多くの場合、モノゴトは成し遂げられないと思っているが、これは、キレイゴトを否定しているわけじゃない。むしろ俺は、キレイゴトが一番大事だと思っている。キレイゴト、理念、理想、大義の類が何もないと、一時はうまくいくかもしれないが長くは続かないだろう。 両方が必要なのだが、なかなかこの両面を両立させるのは、困難だ。理想のために